ほっかむりをしたお婆さんたちがここの路上、あそこの路上でセムチキを売っています。
みかん箱のような粗末な箱の上にセムチキを置いて、新聞紙を小さく四角く切ってこの一袋がとても安く、今では何ルーブルなのでしょうか。
私たちもよく買ったものでした。
こんな少しのお金でも、お婆さん達の生活費の足しになるのかしらと、とても気の毒に思いました。
ある日友達の家を訪ねたとき、そこには何人かの親戚が来ていました。
その中のお婆さんが泣いていました。
「最近夫を亡くしたので、一人暮らしが寂しいと言って泣いているのよ。」
友達が教えてくれました。
とても悲しそうで、私たちも暗い気持ちになりました。
親戚の人たちは色々と気を使って慰めている様子でしたが、「セムチキ」という単語だけが耳に入りました。
「一人で部屋にこもって泣いていたら気が滅入るばかりだから、セムチキでも売りにいったら?」
と親戚の誰かが言っていると、娘が訳してくれました。
なるほど、セムチキ売りのお婆さん達はそこが社交場であるのだわ、と少し解放された思いがしました。
ロシアでお爺さんの印象はほとんどありません。
男の人たちはボッカを飲んだくれて、早々と他界してしまう。
と言う話も聞きました。
アカホリックは、昔からの社会問題であるようです。
セムチキ売りのお婆さん達の社交場ですか。
返信削除そう言えば、韓国でもお婆さんたちが
自分で作った葉物を道端で売っています。
そんなに切実な様子はなくて、仲間とおしゃべりしたりして
楽しそうにしていますが、真冬など冷たい風の吹く道端で
そんな姿を見ると、何んとも哀れに見えてしまいます。
ロシア人男性はウオッカ―漬けという感じはしますが、
一方世界に類を見ないほどの軍事技術、科学技術を
生みだしているというイメージもあります。
長い間、鉄のカーテンが引かれていた国ですから、
本当のロシア人気質をこれから知りたいものです。
ロシアの男性はチェス好きでもありますね。
返信削除公園なぞでは朝から日没まで、熱中しています。
頭脳の訓練になりそうですね。