2011年8月24日水曜日

遥かなるロシア セムチキ売りのバブシカ (向日葵の種を売るお婆さん)

  ほっかむりをしたお婆さんたちがここの路上、あそこの路上でセムチキを売っています。


 みかん箱のような粗末な箱の上にセムチキを置いて、新聞紙を小さく四角く切ってこの一袋がとても安く、今では何ルーブルなのでしょうか。


私たちもよく買ったものでした。


こんな少しのお金でも、お婆さん達の生活費の足しになるのかしらと、とても気の毒に思いました。


ある日友達の家を訪ねたとき、そこには何人かの親戚が来ていました。


その中のお婆さんが泣いていました。


「最近夫を亡くしたので、一人暮らしが寂しいと言って泣いているのよ。」
友達が教えてくれました。


とても悲しそうで、私たちも暗い気持ちになりました。


親戚の人たちは色々と気を使って慰めている様子でしたが、「セムチキ」という単語だけが耳に入りました。


「一人で部屋にこもって泣いていたら気が滅入るばかりだから、セムチキでも売りにいったら?」
と親戚の誰かが言っていると、娘が訳してくれました。


なるほど、セムチキ売りのお婆さん達はそこが社交場であるのだわ、と少し解放された思いがしました。


ロシアでお爺さんの印象はほとんどありません。


男の人たちはボッカを飲んだくれて、早々と他界してしまう。
と言う話も聞きました。


アカホリックは、昔からの社会問題であるようです。











2 件のコメント:

  1. セムチキ売りのお婆さん達の社交場ですか。
    そう言えば、韓国でもお婆さんたちが
    自分で作った葉物を道端で売っています。
    そんなに切実な様子はなくて、仲間とおしゃべりしたりして
    楽しそうにしていますが、真冬など冷たい風の吹く道端で
    そんな姿を見ると、何んとも哀れに見えてしまいます。
    ロシア人男性はウオッカ―漬けという感じはしますが、
    一方世界に類を見ないほどの軍事技術、科学技術を
    生みだしているというイメージもあります。
    長い間、鉄のカーテンが引かれていた国ですから、
    本当のロシア人気質をこれから知りたいものです。

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  2. ロシアの男性はチェス好きでもありますね。
    公園なぞでは朝から日没まで、熱中しています。

    頭脳の訓練になりそうですね。

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