2011年9月30日金曜日

遥かなるロシア  南ロシアの温泉 1

  


ロストフ ナ ダヌーの近く、コーカサスにより近ずくところに温泉と天然水の湧き出るところがある!


これをほうっておくことは出来ません。


近いといっても電車で7、8、時間かるのですけれど、近いと申します。


 この温泉と天然水の町の名を、キスロヴォツク、ピャチゴルスクと言いまして、 何十種類かの温泉が湧き出るのみならず、ミネラル ウォーターも豊富に湧き出る土地だそうで、それを聞くだけで心が豊かに潤います。


さらにそれを知ることだけで、ほの暗いロシア的雰囲気を脱した暖かい心地よさがあります。


それがゆえに ”山の彼方の空遠く。。。” という懐かしさを感じるのですけれど、まだまだ、この現実は。


この地に向かう電車で、旅は道ずれ世は情け チェルケスクに帰省する若者と、ドン コサックの若者と仲良くなりました。コサックの若者はヴォッカを片手においおい泣いていました。


彼はチェチェン戦争に従軍していて、休暇で故郷に帰る途中であるそうです。この戦争で最近従兄弟をなくし、今回彼と一緒に故郷に帰ることが出来ず、彼一人で帰らなければならなくなったのが悲しくて泣いているのでした。


チェチェン戦争を、こんなに間近に感じたことは有りませんでした。私たちはこの若者を慰めながら「早く戦争が終わって平和になったらよいわね」と言っていると、彼は勇みたって「チェチェンはコサックだけでやっつけることが出来る」と叫びだしました。


ロシアにいると時に、タイム マシンで遥か昔の世界に戻っているような時があります。



トルストイの時代であったり、ステン カラージンの時代であったりとか。


復讐心に燃えているコサックの若者の姿が哀れで、更には今の時代と随分とかけ離れているようにも思われました。


そうでもないですね。
アメリカでも報復の連鎖があるのですから。